【Talent Rank】タレント四季報・10代タレントランキング、No.1は芦田愛菜
エム・データが提供するタレント全量データサービス「Talent Rank」の四半期別レポート「タレント四季報」の最新号(2018秋)から、10代(13-19才)タレントランキングをご紹介しよう。
Talent Rankは日本で活躍する全てのタレントのプロファイルマスターを持っており、今回のように全てのタレントをその年齢で絞り込むこともできる。「タレント四季報」では、全タレントの各年代ごとのランキングを掲載しており、たとえば0-12才から、20才代、40才代、80才以上など、10才刻みを基本として各年代別のタレントのランキングをご覧いただくことが可能だ。オンライン版の「Talent Rank」を使えばさらに細かく、たとえば集計レンジを1才ごとに指定することもできる。タレントの年齢と性別、タレントカテゴリー、期間などを掛け合わせた集計も可能なので、例えば24才の女性お笑いタレントだけのランキングなども作成することができる。
今回は中学生以上のティーンエイジャー、13-19才のタレントランキングをご覧いただこう。
上図は「タレント四季報・2018秋(7-9月)」号の13-19才タレントランキングだ。
ナンバーワンに輝いたのは、芦田愛菜。7-9月期の13-19才全タレント中ナンバーワンのスコアを獲得した。
このタレントスコアは期間中にテレビに露出した全てのタレントのテレビ番組露出量とテレビCM放映量、そして同じく期間中に週250名以上からツイートされた全てのタレントのTwitter投稿アカウント数をそれぞれ偏差値化して算出したもの。タレントのテレビ露出パワーとネットバズパワーを表す指標だ。芦田の場合は、週平均400分を超えるテレビCM量が貢献して、2018年秋の10代(13-19才)タレントNo.1の座を獲得した。
芦田をはじめ、1位から4位まではすべて俳優女優がランクインしている。
得点のパターンを見ると、2位と4位は芦田同様CM量が多い、3位はバズが多いパターンであることがわかる。芦田の場合子役からだから、その芸歴は長い。キャリアが長いので他のタレントよりもテレビCMがつきやすい面はあるだろう。その意味で最近ブレークした同じ年代のタレントよりアドバンテージがあるのかもしれない。
2位、3位はバズ(Twitter)が多いが、10代タレントのバズ型は5、6位、14、15位と続く。これらはアイドルだ。アイドルは全般にバズが多い傾向がある。ファンたちが語りたくなる、それがアイドルなのだろう。アイドルと比べるとテレビ露出の多い俳優女優たちにとってはどれだけバズを伸ばせるかがポイントになるし、逆にバズが多いアイドルにとってはどれだけCMも含めたテレビ露出を伸ばせるかがオールラウンダータレントへのチャンスになるのかもしれない。
ちなみに、本項では2位以下のタレント名は伏せさせていただいている。ご紹介した各位のタレントが実際誰なのかは、タレント四季報を手にした時のお楽しみにしていただきたい。入手方法は、エム・データまでお気軽にお問い合わせを。
さて、10代のタレントランキングで特徴的なのは、ブレークのタイミングだ。
前年比の数値が高いタレントが目立つのが、10代タレントランキングの特徴だ。
たとえば6位、8位、9位をはじめとして、前年比200%越えが上位に大勢ランクインしている。12位は前年比無し、つまり今年初登場、さらに28位、30位、40位と、今年初登場のタレントが続く。
40位などは前期比も無いので、今年どころか今季(7-9月期)初登場のスポーツ選手だ。旬の中の旬、バズも多く、まさに今が話題沸騰中のタレントが40位だ。
逆に子役からのキャリアが長い1位の芦田は、前年比で見るとマイナスになっている。
いかがだろう、10代タレントのトレンドを見ると、異なるブレークサイクルを持ったタレントたちが集まっていることがお分かりいただけるであろうか。
ここではランキングの上位よりも、トレンド的に勢いのある新人を発見する方が面白いかもしれない。期待のニューフェイスを発見することができれば、それはとても価値があるはずだ。
では、そんな勢いのあるタレントをどのように発見すればいいのか。
ポイントはこうだ。
スコアの上昇率が、短期で、急で、それでいてバズを多く持っている。つまり、昨年はタレントスコアがゼロか少なかったが、今年(または今期!)に入って急激にテレビ露出が増え、バズも増えた、そんな10代タレントはまさに人気急上昇中のホットな存在のハズだ。
たとえば、今ご紹介した40位を筆頭に、12位、18位、23位、24位、28位、41位などはとても興味深い動きをしているのがお分りいただけるだろうか。彼ら彼女たちは伸び率が圧倒的だが、まだテレビ番組露出量やCM量はそれほど多くなかったりする。そう、どかーんと出てきたが、絶対量的にはまだまだこれから、その意味でまさに次世代のスーパースター候補と言えるだろう。
10代タレントランキングは、様々なジャンルのタレントが同じランキングに並んでいるが、その中にはタレントとしてのキャリアを長く維持してこのポジションをキープしているものもいれば、今年または今期急上昇してきたもの、あるいは逆に早くもトレンドがマイナスになりつつあるものなど、様々なストーリーを持ったタレントたちがいる。
年代は同じだがこれまでのキャリアと、今の勢い、バズのつきかた、メディア露出のしかたで、それぞれが今後どう歩むかは異なっていくのかもしれない。
これまでの実績を見るのか、今の露出度を見るのか、バズの話題性を評価するのか、将来性を取るのか、ただ言えるのは彼ら彼女たちがまだまだ若い存在であるということだ。1年とか数ヶ月のスコアが彼ら彼女たちの今後を全て規定するわけでもない。
その意味ではここでご紹介した50位に含まれない、51位以降の10代タレントたちも是非ご覧頂ければと思う。ランキングはここだけでは無い。「タレント四季報」のデータ集には期間中テレビまたはTwitterのどちらかに露出した全ての(Twitterは週250人以上にツイートされた)タレントが網羅されているので、たとえばまだテレビには全く出ていないタレントのランキングやスコアも見ることができるのだ。
タレントランクの面白さの一つが、この新人の発見、発掘にある。あなたはあなた自身の手で、次世代のスーパースターを掘り起こすことができるのだ。
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著者:梅田仁 | Jin Umeda
ライフログ総合研究所(Life Log Lab.)所長
iPhone、iPod、iTunes、Mac、Apple TV、Apple Storeのシニア・マーケティング・プロデューサーとして、Apple(AAPL)を時価総額世界一のブランドに育て上げることに貢献。iTunesで取り扱う内外のエンターテインメント・コンテンツ、アーチストの需要トレンド、視聴者の嗜好パターン分析を通してプラットフォームメディアビジネスにも精通。2013年、ライフログ総合研究所を設立、TV Rank、Talent Rankサービスを展開中。著書:「売れない時代に売る新常識」出版文化社、2011