【Talent Rank】タレント四季報・最強のタレント事務所は、どこだ!?

エム・データが提供するタレント全量データサービス「Talent Rank」の四半期別レポート「タレント四季報」最新号(2018秋)から、タレント事務所ランキングをご紹介しよう。
 
 

 
 

上図は「タレント四季報・2018秋(7-9月)」号のタレント事務所ランキングだ。

タレント四季報の集計元となっている「Talent Rank」には、期間中にテレビに露出しテレビメタデータに記録された全てのタレントと、テレビには露出していないタレントも含めて週250名以上からツイートされたことのある全てのタレントが網羅されている。Talent Rankのプロファイルマスターを使って、これら全てのタレントを所属事務所別に集計することができるので、タレント四季報ではこのようなタレント事務所ランキングを提供することができる。




早速ランキングを見てみよう。

2018年7-9月期のタレント事務所タンキング、第1位はよしもとクリエイティブ・エージェンシー。総獲得タレントスコア86,954(期間累計)、ランキング対象タレント数557名、テレビ番組総露出量53,384分(週平均、以下同じ)、テレビCM総露出量5,443分、よしもとの所属タレントをツイートしたアカウント数2,564,353、これら全ての項目でトップレベルのスコアを獲得して堂々の一位だ。特に擁するタレント数は圧倒的で、日本のエンタメ業界は吉本抜きには成立しないと言えるだろう。

2位以下の事務所名は伏せさせていただいたが、これは実際にタレント四季報を手にした時のお楽しみにしていただければと思う。タレント四季報の入手方法は、エム・データまでお気軽にお問い合わせを。




スコアを眺めていくと、タレント事務所の勢力図のようなものが見えてこないだろうか。

たとえば、総合評価スコアであるタレントスコア(=タレント偏差値。各タレントのテレビ番組露出、テレビCM露出、Tweetを偏差値化したもの)からは、スコアの数値的に四半期累計3万前後までの上位5組が五大事務所として見えてくる。つまり芸能界5大メジャー(ファイブメジャー)というわけだ。

タレント人数的には100人越えが10社あるのがわかる。これらは、トップ10タレントオフィスと言えるだろう。

スコアのタイプを見てみると、100万以上のバズ(Tweet)を持つ事務所が11ある。これらは、ソーシャルパワー11だ。

テレビCMの露出累計では、4500分超の4大CMメジャーオフィスが日本のタレントCM業界を引っ張っているのがわかる。

テレビ番組露出では露出累計1万分以上の11事務所、これはテレビ番組制作になくてはならない番組レギュラー11だ。

なを、このランキングにはアナウンサー、キャスターも含んでいるので集計対象の所属事務所にはテレビ局も入っている。このランキングのどの辺りにテレビ局が入ってくるのか、あの局とこの局ではどちらがどうなのかなどは色々とご想像いただければと思う。




さて、スコアをもう少し詳細に見ていこう。

まずはトップ5、芸能界ファイブメジャーからだ。

1位は先ほどご紹介したよしもとだが、よしもとを雛形として他の4大メジャーを見るとその特徴がわかってくる。たとえば、2位はバズが極めて多い。ネットで話題になるタレントを多数擁していることがわかる。今やインターネット広告費はテレビCM広告費に迫る勢いだ。この事務所がネット戦略を極めると、日本のデジタルマーケティングも革命的に進化するだろう。

3位は他のメジャーと比べてテレビCMが少ないことがわかる。むしろCM量ではファイブメジャー以外のほうが多い事務所がいくつかある。タレント事務所の主な収益源はテレビ番組に代表されるコンテンツへの出演料と、テレビCM契約料、それと近年伸びて来ていると思われる肖像権を主としたロイヤリティ収入だろう。その三大柱の一つであるテレビCMが他の同規模事務所より少ないのであれば、それは営業課題と言えるかもしれない。
逆にファイブメジャー以外でテレビCMの多い事務所は、稼ぎ頭のエースを何名か擁していることが想像される。特に所属タレント数が少ない割にテレビCM量の多い事務所は、まさに事務所の”看板”が活躍しているのだろう。




最近は株式を上場するタレント事務所もあるので、このランキングから見えてくるスコアのポートフォリオは重要だ。

エース依存の事務所であれば、リスクヘッジの点で課題があるかもしれないし、逆に一見スコアバランスが良く見える事務所は言い換えると番組、CM、バズのどれをとっても抜きん出ていない、もしかするとエース不在の成長性に課題のある事務所かもしれない。

バズは多いが番組とCMはまだまだの事務所は、バズの話題性をマネタイズ、つまりテレビ露出につなげるところに課題があるのかもしれない。

前年比が大きい事務所は今まさにトレンドに乗っている事務所だ。特に28位ぐらいからの中堅で前年比を大きく伸ばしている事務所には注目だ、ここには今売れ筋の強いタレントがいるのだろう。

それとは、反対に前年比を落としている事務所もいくつかある、何が原因なのだろう。

ツイートの評価で見ると、比較的ネガが高い事務所、ポジが少ない事務所がいくつかある。ここもその理由を調べて見たいところだ。




いかがだろう、このような形でのタレント事務所ランキングは他には存在していないのではと思われる。これは、私たちが初めて見るデータかもしれない。Talent Rankを使うと、このようにタレントを切り口にして様々な分析を行うことができる。たとえば今回のように、日本のエンタメ業界を構成するタレント事務所というものがパフォーマンスのスコアで見るとどのような存在で、どのように構成され、どのような成果と課題を持っているのかが見えてくる。

タレントの人気は移ろいやすく儚いものかもしれないが、そこから感じられる勢いや可能性には確かな手応えがあるはずだ。それを確実なものとして私たちに届けようと日々努力を重ねているのが、これらタレント事務所なのかもしれない。


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