“TVメタデータ”の中身ってどうなっているの・・・(内容編)
こんにちは。株式会社エム・データの上田です。
前回は「TVメタデータの概要」について、本当の簡単にお伝えした「”TVメタデータ”って何のこと・・・(入門編)」を書きましたが、今回は、エム・データの「TVメタデータ」の種別や細かな中身を、それを実際に活用している分かりやすい事例を織り交ぜながら、お伝えできればと思います。
それでは、宜しくお願い致します。
■”TVメタデータ”は大きく分けて4種類
エム・データの「TVメタデータ」は大きく分けて4種類あります。
番組データは、放送された番組の内容を記述したものです。(前回のブログで簡単に触れたのがそれになります。)ニュース番組やワイドショー、バラエティ番組やスポーツ番組など、その放送内容や構成に応じて、その話題のコーナーや見出しの情報と、誰が、何が出ているかや、どんな内容が報じられたかといった仔細な情報。またその話題が、何時何分何秒から、どのくらいの時間放送されたのかといった時間情報を、適切にテキストとして要約します。
■コーナーや話題の放送日、放送局、番組名、番組放送時間
■コーナーや話題のタイトルや見出し情報
■コーナーや話題の仔細情報(誰が、何が、どこが、どのように報じられたのか など)
■コーナーや話題の放送時間 など
CMデータは、そのCMが放送された時間、CMを出稿している広告主企業名、商品名、出演者、BGMといった情報から、CMの演出情報(例えば「雨の公園で傘をさしている女性」の場合だと「雨、公演、傘、女性」)をキーワードレベルで要約しています。またCMにはキャンペーンの情報や「ぶら下がり」といったCM内で表示される文字情報がありますが、これらもテキスト化しています。
■CM放送日、放送局、放送時間
■CM出稿の広告主企業名やCM商品名
■CM出演者、BGM
■CMのクリエイティブに関する情報、キャンペーン告知情報 など
これらの番組データやCMデータは、例えば自社や競合者の商品やサービスが、どこで、どのように取り上げられたのか、またCMはいつ、どの商品の、どのクリエイティブのものが流れたのか、などを容易に把握することができます。また簡単な且つ要約されたテキスト情報なので、誰にでもとり回しができ、広報やPRの確認やリスクマネージメントなどの活用が可能です。ここ数年では、これらのニーズから、さらにSNSやブログ等のクチコミ情報との相関分析が簡易にダッシュボードで確認できるツール、例えば、株式会社ホットリンクの「クチコミ係長」や、株式会社プラスアルファ・コンサルティングの「見える化エンジン」、株式会社エヌ・ティ・ティ・データの「なずきのおと」などのクロスメディア分析ツールで利用されています。
これらデータは、放送された時系列順に、話題、コーナー、トピック単位、また1CM単位でデータ化していますが、次の「商品データ」「店舗データ」では少し趣が異なります。
商品データは、テレビ番組で紹介された「家電品」「一般消費財商品」「雑貨商品」「CD」「DVD」「本」「コミック」などを、上記の番組データとは別にデータ化しています。これらのデータには、その商品の値段や概要、大手ECサイトで購入できるURLなどを併せてデータ化しています。
■テレビ番組で紹介された商品名
■その商品の値段や商品説明
■その商品が購入できる大手ECサイトのURL など
これらを併せることで、テレビで紹介された商品を購入するための導線を簡単にサービスに導入することができ、例えば、ヤフー株式会社のサービス、Yahoo!テレビGガイド「お役立ち情報」サイトでは、この情報を使って直接「Yahoo!ショッピング」で購入ができるサービスを行っています。
店舗データは、テレビ番組で紹介された「飲食店」「観光施設」「宿泊施設」「商業施設」などを、こちらも上記の番組データとは別にデータ化しています。これらのデータには、そのお店の住所情報は勿論、お店の緯度経度情報(位置情報)もデータ化しています。
■テレビ番組で紹介された店舗名
■その店舗の住所や店舗説明
■その店舗の緯度経度情報(位置情報)
■その店舗(ホテルや旅館のみ)が予約できる大手宿泊予約サイトのURL など
このデータを利用すると、例えば、株式会社ナビタイムジャパンのサービス、NAVITIME「TVスポット検索」や、インクリメント・ピー株式会社のMapFan「テレビでdeみ~た」などのように、テレビで紹介されたお店を地図情報を駆使してナビゲーションしてくれるサービスなどが簡単に構築できます。また宿泊施設については大手予約サイトのURLもデータ化していますので、ユーザーが簡単に予約することができる導線も可能です。
さて今回は、4種類の「TVメタデータ」の中身について、簡単な活用事例を織り交ぜながらご説明をしました。
次回はこの4種類のデータの色々な業種でのさらなる活用事例について、
「”TVメタデータ”ってどう使われているの・・・(活用編その1)」
と題してお伝えできればと思います。
ありがとうございました。
関連記事
著者:上田 雅司
株式会社エム・データ
執行役
データマネジメント部 シニアマネージャー