【テレビ指数】上昇アラートが週97銘柄、勝率78.6%、平均騰落率は+5.5%!


東証上場銘柄の銘柄別のテレビ露出状況を指数化した「テレビ指数」。

銘柄ごとのテレビでの情報量が指数化されていることで、各銘柄の情報量の比較や時系列での変化が把握しやすく、情報量と株価など他の数値との関係を分析する上でも有効な指標となっている。



テレビ指数は銘柄ごとに露出した情報量を指数化したことで、銘柄情報の量の変化と他の変数との関係を明らかにすることを可能にした。その一つが、銘柄情報量と株価の関係だ。たとえば、個々の銘柄のテレビ指数が上昇期に入ると、約8割近くの確率でその銘柄の株価も上昇していることが判ったのだ。

ライフログ総合研究所が東証全上場銘柄3,842銘柄を対象に行った2022年6月から2024年9月末までの2年4ヶ月、123週間の検証では、テレビ指数の中期トレンドを短期トレンドが上回るテレビ指数トレンドの上昇期、いわゆるゴールデンクロス(GX)は対象期間中、11,917回発生していた。そのうちGX後2週間以内に株価が上昇したケースは7,840回、これは勝率にすると65.8%となる。またこの情報量の増加、つまりテレビ指数の上昇トレンドは数週間続く傾向があるので、GXから5週目までの勝率で見ると株価の上昇数は9,371回、勝率は78.6%、約8割にまで拡大する。

テレビ指数の上昇期に約8割(78.6%)の割合で株価も上昇していたのである。

株価はその銘柄に関わる好材料やテーマ、良好なビジネス環境など銘柄関連の”情報”を反映した結果であり、銘柄に関連する情報の発生とその量の拡大が株価の上昇につながることは自然なことであるとも言える。その意味で株価を予見する上でこの銘柄情報量、つまり「テレビ指数」の活用は欠かせないものだと言えるだろう。




図1)テレビ指数 銘柄別トレンド – 伊藤忠商事(東証8001)






図1は伊藤忠商事(東証8001)の2023年4月から9月までの6ヶ月間のテレビ指数の変化と株価の関係を表すグラフである。この銘柄別の情報量のグラフは、「TV Rank FinTech」というエムデータが提供するクラウド型のデータサービスで利用することが可能だ。

では、この伊藤忠商事の銘柄情報量の変化は、同社の株価にどのような影響を与えたのだろう。



早速図1を見ていこう。図の一番上、オレンジ色の棒グラフは週ごとの伊藤忠商事(東証8001)のテレビ媒体を通した銘柄情報量である「テレビ指数」の変化を表している。このテレビ指数は関東地区のNHK、および民放全局の全テレビ番組から伊藤忠商事に関わる放送内容を集計したもので、対象となる銘柄企業に関わる全ての話題、組織や人事、あらゆるニュース、提供している商品・サービス、決算対象となる子会社、グループ企業までも網羅した上場銘柄別の情報総量を集計した指標である。このテレビ指数の数値は、2024年4月にテレビ番組に露出した全上場銘柄の平均露出秒数が1となるように計算されており、指数の数値を見るだけでその銘柄の情報量が全露出銘柄平均の何倍であるのかがわかるようになっている。

グラフの伊藤忠商事の指数が3.30や3.42とあるのは、その週の伊藤忠商事のテレビ番組露出量が全銘柄平均の3.30倍、3.42倍であることを意味している。これにより、個々の銘柄ごとの露出量が銘柄平均に対してどのぐらいの規模感であるのかがわかる。その銘柄のテレビ指数が全銘柄の平均値を上回っているのか、そうではないのかはその銘柄の騰落率など株価との関連においても重要なファクターとなっており、全露出銘柄平均を1とするこの指数化ロジックはシンプルであるが合理性を伴うものであることは追ってご理解いただけるだろう。



グラフの上から二番目、緑とピンクの折れ線は「テレビ指数のトレンド」を表している。緑はミドルレンジのトレンドを反映した変化が緩やかな「中期トレンド線」、ピンクはショートレンジのトレンドを反映した週ごとの指数の変化に敏感に反応しやすい「短期トレンド線」である。注目ポイントは二つのトレンド線の位置関係であり、ピンクの短期線が緑の中期線を上回る週は、テレビ指数の短期的拡大である上昇期、つまりその銘柄の情報量が拡大トレンドにある週であることを意味している。それは銘柄情報量の拡大期であり、もし、銘柄に関わる情報量の拡大が株価の上昇にも関係するのであれば、このテレビ指数のトレンド上昇期に株価も上昇しているはずだ。



その株価を表しているのが上から三番目の赤の折れ線である。これはその銘柄の「各週の株価の終値」を表している。テレビ指数の上昇期に株価がどのように変化しているか、お分かりいただけるだろうか?

テレビ指数の上昇期を端的に表すのが、四番目の赤の棒グラフ。これは「GX(ゴールデンクロス)」が発生した週、つまりテレビ指数の短期トレンド線が中期トレンド線を上回った週を表している。この四番目のグラフには赤の棒線が三つある、これはこのグラフの期間では伊藤忠商事のテレビ指数トレンドのGXは3回発生しているという意味になる。

最初のGXは2023年5月28日週、この週伊藤忠商事は全銘柄平均の3.84倍となるテレビ指数をつけて短期トレンドが中期トレンドを上回りテレビトレンドの上昇期に入った。この週の伊藤忠商事(東証8001)の終値は4,939であり前週の終値4,785に対して3.2%のプラス。すでにGX初週で前週の終値を上回っていることになる。しかもGX後も株価は急上昇し、GX後5週目には5,687と18.8%のプラスとなっている。

テレビ指数の上昇期にその銘柄の株価も上昇した好例である。



このようにテレビ指数の変化が株価の上昇要因となるのであれば、ご説明したテレビ指数の短期トレンド線が中期トレンド線を上回るよりも早くそのトレンドの変化を掴めないか、と考える方も多いだろう。そんな意図に応えるのが一番下のグラフ、テレビ指数の「トレンド乖離率」である。



ご紹介したようにテレビ指数のGXは短期トレンドが中期トレンドを上回るテレビ指数の上昇期に入ったことを表しているが、GXよりも前にトレンドの変化を見るにはこのトレンド乖離率の動向を把握するの有効だ。

短期トレンドの敏感な変化はより長期の緩やかなトレンドに収斂していくという傾向がある。短期のトレンドをより長いレンジで見た場合、短期のギザギザな変化の線は長期の緩やかな傾向線に計算上収斂していくのだ。つまり、短期の上下への激しい変化には、長期の緩やかな線に戻ろうとする逆のベクトルがかかる。

乖離率のブルーの折れ線は常に中央の赤い線に戻ろうとする性質があり、ブルーの折れ線が示しているトレンドからの乖離が上と下に大きく振れれば振れるほど、長期のトレンドである中央の赤線に戻ろうとする力が強まっていくと理解していただくといい。

ということはトレンド乖離率のこのブルーの線が反転、つまりマイナスに行き過ぎた線がプラスに戻る瞬間がトレンド上昇の起点であり、プラスに行き過ぎた線が反転する瞬間が上昇トレンドの終焉となり得るのだ。トレンドはこの乖離率のレンジの中で収束していく傾向がある。この傾向は複数週にわたってトレンドが続く場合に顕著であり、たとえば2023年5月28日週のGXはそれよりも5週前の2023年4月23日週にすでに前週までの下降トレンドの底打ちがあり、そこから7週にわたって続く長い上昇トレンドの途中にGXがあったことがわかる。

この乖離率を利用すれば、下降トレンドの底打ち近くでポジションを取ることも可能かもしれない。



いかがだろう、このように、「テレビ指数」を銘柄別の情報量評価の指標としてご利用いただき、企業業績や株価の分析にご活用いただく可能性についてご興味をいただけただろうか。

もちろん、本稿は株価の上昇を保証するものではないし、単なる情報量の変化と株価という二軸だけで現実のマーケットを説明するのは拙速であることもご理解いただければと思う。だが、これまで利用できなかった、だからこそ利用価値のある「テレビ指数」というデータに可能性をお感じいただけたのではないだろうか。

「テレビ指数」はどなたにもご利用いただけるサービスとして展開させていただくので、この機会にお問い合わせをいただければ幸いである。








先行受付開始!(販売時期・価格未定)

「2023-2024 TV-CM白書 – 東証上場銘柄編」

お問い合わせはこちらまで!








【テレビ指数】シリーズ

第1回 【テレビ指数】パフォーマンスはTOPIXの3.2倍!
第2回 【テレビ指数】勝率8割!テレビ指数の上昇期に株価も上昇!!
第3回 【テレビ指数】上昇アラートが週97銘柄、勝率78.6%、平均騰落率は+5.5%!



【TV-CM白書】シリーズ

第1回 「TV-CM白書、登場!!」〜CMデータから注目銘柄を分析!〜
第2回 「TV-CM白書、登場!!〜CM銘柄ランキング」
第3回 「TV-CM白書、登場!!〜CMデータで銘柄分析」
第4回 「上昇銘柄ランキング!」
第5回 「下降銘柄ランキング」〜要注意銘柄はここで見分ける!
第6回 「ブランドランキング」〜優良銘柄はこれでわかる!
第7回 「ブランドランキング」からわかる優良銘柄とは?
第8回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜1. 競争型カテゴリー
第9回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜2. 支配型カテゴリー
第10回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜3. マイナーブランド型


関連記事

2025/1/29
【2024年12月】月間タレント&ニュースランキング
2025/1/20
【テレビ指数】勝率8割!テレビ指数の上昇期に株価も上昇!!
2025/1/7
【テレビ指数】パフォーマンスはTOPIXの3.2倍!
2024/12/18
【2023-2024 TV-CM白書】第10回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜3. マイナーブランド型
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.