【TV-CM四季報】秘密のデータで市場に先行!CM指数で増収増益シグナルを事前に把握!

エム・データが発行する「TV-CM四季報」で、決算発表よりも前に増収・増益銘柄を把握する、そんなことが可能であることはご存知だろうか? 市場にはない秘密のデータでどこよりも早く注目銘柄を知る、他社に先駆けたアクションが可能になる、とても魅力的ではないだろうか。


それを可能にするのが、今回ご紹介する「TV-CM四季報」だ。「TV-CM四季報」とは、エム・データの保有するテレビ番組とTV-CMの放送実績データである「TVメタデータ」から、東証上場全銘柄のTV-CM出稿実績を銘柄(証券コード)別に集計したものだ。この銘柄別のTV-CM出稿実績を見るだけで、決算発表よりも前に増収増益可能性の高い銘柄を把握することできる。


TV-CMは企業の売り上げ、利益を拡大するために行われる企業活動であり、そのTV-CM投資に対する効果も全銘柄を包括したマクロ的な分析を行うことで一定の効果閾値に収斂していくことがわかっている。TV-CMの実施状況を俯瞰すれば、その効果である増収銘柄、増益銘柄が浮かび上がってくるのだ。TV-CMの実施状況はTV-CMの放映直後に「TVメタデータ」で集計できるので、決算期が終了してから会計処理を経たのち正式発表される決算情報よりもはるかに前のタイミングでその銘柄の増収可能性、増益可能性を把握することができる。これがどれほどのメリットがあることか、お分かりいただけるであろうか。


今回は「TV-CM四季報」だけが提供するノウハウをもとに、TV-CMデータからどのように増収銘柄、増益銘柄を抽出していくのかを見ていこう。

東証上場全銘柄(東証プライム、スタンダード、グロース上場の全3842銘柄)のうち、2022年1月から2024年9月までの2年9ヶ月間にTV-CMを行なったのは868銘柄であった。TV-CM銘柄の増収確率、増益確率は「CM指数」と連動することがわかっているので、これら全てのTV-CM実施銘柄を「CM指数」を使って増収確率、増益確率ごとにグループ分けを行う。

「CM指数」とは、東証上場銘柄の銘柄別のTV-CM露出状況を指数化したものだ。基本的にTV-CMの露出量が多くなれば「CM指数」の数値も大きくなる。数値は指数化されているので、銘柄単位や時系列単位での集計・比較が容易で、株価や財務指標など他のデータとの関連や相関を分析するのにも扱いやすい。銘柄ごとのTV-CMの投下量を把握し、他の財務データとの比較を行うには理想的なデータだ。


「CM指数」を使った増収銘柄率、増益銘柄率ごとのグループ分けは、増収確率、増益確率と連動した「CM指数」の閾値を使って行い、全てのTV-CM実施銘柄を3ランク6グループに分割する。




図1)「TV-CM四季報 2024-2025」CMボーナス-増収銘柄率





図1を見ていただこう。

一番右の「CM Rank A」とあるのが「CM指数」の最も多い上位19.1%の銘柄グループだ。全TV-CM実施銘柄のうち「CM指数」の多い、つまりTV-CM実施量の多い上位19.1%がこのグループに所属する。AグループとBグループは過去の分析から得られた増収銘柄率、増益銘柄率と連動した一定の閾値でランク分けされている。

2024年1〜6月期の例では、この「CM Rank A」に属する238銘柄のうち84.0%にあたる200銘柄が同期間中に増収銘柄となった。この「CM Rank A」の84.0%という増収銘柄率は、同期間中のTV-CMを実施しなかった全ての銘柄の増収銘柄率67.5%に対して16.5%のプラス。つまり、TV-CMを実施した銘柄は実施しなかった銘柄に対して16.5%の増収ボーナス、つまり「CMボーナス」があった、ということになる。

もちろん、企業の増収効果はTV-CMだけではない。増収はさまざまな要因、企業努力の結果もたらされるものであり、そのすべてがTV-CMの効果であるということはない。それを踏まえた上でここではTV-CMを実施した全ての銘柄と実施しなかった全ての銘柄を比較したときに、増収銘柄率には外形的に16.5%の差があったというファクトのみを取り上げて「CMボーナス」という表現を使っている。銘柄の増益理由にはTV-CM以外の複合的な要因があることは言うまでもない。


ご紹介した「CM Rank A」は、さらに「A+」と「A-」の2つのグループに分割できる。この「+」と「ー」のグループ分けも「TV-CM指数」からの一定のルールに基づいて算出されている。詳細は「TV-CM四季報」にて解説させていただいているので、ここでは「A+」が「CM Rank A」において積極的にTV-CMを活用している銘柄群、「A-」がA+と比べると活用度の劣る銘柄群とご理解いただければと思う。他のCM Rankの「+」と「ー」のグループも同様である。


TV-CM実施量の多い上位19.1%のAランク銘柄群のうち、さらに積極的にTV-CMを活用している「A+」銘柄グループの増収銘柄率は87.7%、2024年1〜6月期の例では、この「A+」グループには146銘柄が所属し、そのうちの87.7%にあたる128銘柄が同期間中に増収銘柄となった。この87.7%という増収銘柄率は、同期間中のTV-CMを実施しなかった銘柄グループの増収銘柄率に対して20.2%のプラス。つまり、「A+」グループの銘柄はTV-CMを実施しなかった銘柄に対して20.2%のCMボーナスがあった、ということになる。

反対にA+と比べるとTV-CM活用度の劣る「A-」グループの銘柄群の増収銘柄率は78.3%、2024年1〜6月期の例では、この「A-」グループには92銘柄が所属し、そのCMボーナスは+10.8%であった。


銘柄の増益理由にはTV-CM以外にも複合的な要因があると申し上げたが、それでは「CM指数」を増益銘柄、増収銘柄の判別に使用する根拠はどこにあるのか?

過去の分析から得られた定性的なFindingsをいくつかご紹介しよう。


■「CM指数」が大きい銘柄はTV-CM実施量が比較的多い銘柄であり、他の銘柄に比べてTV-CM実施費用を多くかけている銘柄である。

■「CM指数」が大きい銘柄は他の銘柄よりも多くのTV-CM実施費用をかけることを決定した銘柄であり、その決定根拠には新たな市場の開拓、新たな需要の創造、それによるビジネス機会の拡大などがあり、それらのどれもが結果としての収益の拡大が見込まれる要因である。「CM指数」が大きい銘柄とは収益の拡大を見込んでいる銘柄であるということができる。

■TV-CMを実施していると言うことはその実施判断に連動して他にも様々な企業活動が行われていると理解すべきである。たとえば新たな市場の開拓するための新商品の投入、新たな需要を創造するための付加価値の提供、営業施策やサポート体制などビジネス機会の拡大を支える施策の拡充、これらの収益拡大に向けたさまざまな企業活動を行っているサインとしてTV-CMの実施事実を観察することは有効である。

■「+」グループに見られる積極的にTV-CMを活用している銘柄群とは、上記の新たな市場の開拓、新たな需要の創造、それによるビジネス機会の拡大などの収益拡大要因をさらに積極的にコミットメントした銘柄群であり、より以上の収益拡大効果が見込まれる銘柄群であると評価できる。



ではTV-CM量が上位のAランクほど多くはない銘柄群では、これらの「CMボーナス」はどうなるのであろうか。「CMボーナス」はTV-CM量上位のグループのみにもたらされるものであり、いわゆるTV-CMリッチな銘柄のみに適用されるものなのだろうか?

図1をご覧いただければ明らかだが、この「CMボーナス」は全てのTV-CM実施銘柄にもたらされるものである。

「CM Rank A」に次ぐTV-CM量中位の「CM Rank B」の銘柄群をご覧いただこう。この「CM Rank B」の増収銘柄率は76.8%、またさらに下位の「CM Rank C」の増収銘柄率は73.7%と、TV-CMの実施量である「CM指数」が下がると増収銘柄率も低下していく傾向にあるが、TV-CM非実施銘柄に対する増収効果である「CMボーナス」では「CM Rank B」で+9.3%、「CM Rank C」で+6.2%と、TV-CMを実施しなかった銘柄群と比べてどちらのランクでも「CMボーナス」はプラスであり、TV-CM実施銘柄は非実施銘柄に対して平均して全てのランクで増収銘柄率が上回っているということができる。TV-CMを実施すれば一般的には全ての銘柄で増収効果が期待できるのだ。しかもその増収効果である「CMボーナス」は「CM指数」に連動して上昇していく。銘柄の増益率も、これまでご紹介した増収率と同様の傾向がある。


いかがだろう、TV-CMを実施した銘柄は非実施銘柄に比べて増収効果が期待でき、TV-CMの活用度(「+」と「ー」グループ)によりさらに増収期待を拡大することができる。「TVメタデータ」を用いれば放送直後に増収期待銘柄を知ることができるので、TVメタデータを活用することで決算発表よりも前に増収・増益銘柄の候補を把握することが可能になる。銘柄ごとの増収増益シグナルを決算発表よりも前に入手するような感覚だ。


ご紹介した「TV-CM四季報」では、「CM Rank」や「+」、「ー」グループの抽出ロジック、各グループごとの実際の全ての銘柄リスト、東証業種区分ごとの注目銘柄、また「CM Rank B」や「C」から「CM Rank A」へランクアップした銘柄、それとは逆にランクダウンした銘柄、さらにここではご紹介しきれなかったより詳細な分析軸による注目銘柄など、「TV-CM四季報」でしか知ることのできない”秘密のデータ”でどこよりも早い多彩な銘柄シグナルを入手することが可能となる。

既存の銘柄評価軸に加えて、TVメタデータという独自のオルタナティブデータ軸を活用することで、他に先んじたアクションも可能となり、既存の分析に加えて多様な視点を得ることができるのだ。

「TV-CM四季報」、さらにサイクルを短くした「TV-CM月報」のご活用をご検討いただければ幸いである。





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