【 TV Rank FinTech -01】リターンはTOPIXの8倍!上昇銘柄リストが毎週手に入る
全く独自の手法で東証上場銘柄の分析・評価を行うのが「TV Rank FinTech」、そのユニークなポイントはテレビの放送記録である「TVメタデータ」を使った注目銘柄のスクリーニングだ。銘柄ごとのテレビ露出量をもとに、過去のロジックに基づいて上昇可能性の高い銘柄のリストを毎週抽出する。これは個人投資家の方でも入手可能なので、従来型のデータとは全く別の角度からの分析として、ぜひ日々のトレーディングでの活用をご検討いただければと思う。
従来のテクニカル分析は、基本的には銘柄ごとの株価と財務データをベースにして行われている。分析するデータのソースが同じであるので、その分析のバリエーションには自ずと限界もあるだろう。「TV Rank FinTech」はテレビの放送記録である「TVメタデータ」という、株価とも財務データとも違う全く別の独立したデータソースを使用しているので、従来型のデータでは現れない変化や予兆、トレンドに基づいた新しい次元からの示唆が可能となる
「TV Rank FinTech」単独でのご活用はもちろん、これを従来型のテクニカル分析と併用することで、より厚みのある分析が可能となるだろう。
では、TVメタデータと株価の相性はどうなのであろうか。
例えば日経平均銘柄であればその99%はテレビでの露出実績があり、銘柄のカバレッジという点では問題はないと考える。TVメタデータから分かることは、その銘柄の情報内容と露出量の変化だ。株式市場はさまざまな情報に基づいたマネーのトレーディングセンターでもある。情報の質と量の変化が、そのまま銘柄の評価となることも多い。たとえば特定の銘柄の情報が上昇傾向にあるのか、下降傾向にあるのかによって、それが株価の形成とどのような関係にあるのかも知られてきている。銘柄ごとのTVメタデータの変化を統計的に追跡・分析し、どこよりも早くその予兆を届けてくれるのが「TV Rank FinTech」である。
早速実際の例をご覧いただこう。

図1は、2025年5月11日週の「TV指数 GX銘柄ランキング」である。
TV指数とは全上場銘柄のテレビ露出量平均値を1とした時の各銘柄の指数である。たとえば、ランキング1位のソフトバンググループのテレビ番組指数は18.63、同銘柄のテレビ番組露出量が全銘柄平均の18.63倍であったということを意味している。情報量を指数化することにより、銘柄ごとの比較や経年での分析が直観的にわかりやすくなるメリットがある。
テレビ露出量の変化が株価に対してポジティブに作用するのは、このテレビ指数の数値そのものよりも、指数のトレンドが上昇期に入った時であることがわかっている。その銘柄の情報量が過去のトレンドに対してテクニカルに増え始めた時、人々の銘柄に対する意識や関与度も変化し上昇し始めていることを意味している。それはその銘柄に対する話題性、テーマ性、注目度が増えたということであり、その情報量の増加が株価に対してポジティブな結果をもたらすのだ。このようにTVメタデータを統計的に分析すれば、銘柄に対する評価の変化をいち早く掴むことができる。この銘柄ごとの情報トレンドの上昇期への転換点を、「TV Rank FinTech」では「GX(TV指数短中期トレンドのゴールデンクロス)」と表記している。
図1は2025年5月11日週の「GX銘柄」、つまりテレビ露出のトレンドが上昇期に突入した銘柄のリストである。これは人々の意識や関心が上昇期に転換した銘柄のリストだ。この週のGX銘柄数は75、GX前週の終値と比較するとGX週の翌週終値ベースでは75のうち68%の銘柄の株価が上昇し、3週目には77%、4週目には79%の銘柄の株価が上昇していた。
騰落率で見ると、2025年5月11日週のこの75のGX銘柄の株価(週の終値)は、株価が上昇しなかった銘柄も含めて2週目で102.04%、同じ週のTOPIXの騰落率が100.26%であったからTOPIXとの単純比較でGX銘柄75の騰落率はTOPIXの7.98倍ということになる。
このGX銘柄75の騰落率は3週目には104.03%、4週目に105.53%、5週目には105.91%にまで上昇する。同様にTOPIXの5週目騰落率は102.49%であり、GX銘柄は5週目で見てもTOPIXの2.37倍の騰落率ということになる。
ここまでは2025年5月11日週の例だが、この前後の期間で見ても「TV指数 GX銘柄」のパフォーマンスはTOPIXを上回る。2025年の1月5日週から5月18日週までの20週間に、TV指数のトレンドが上昇期に入ったことを表す「GX(ゴールデンクロス)」を迎えた東証上場銘柄はのべ1987銘柄、週あたり平均99の銘柄が「TV指数 GX銘柄」として抽出されていた。この20週で述べ1987の「GX銘柄」の騰落率は、GX前週と翌週の終値比較で平均102.30%、同一期間のTOPIXの騰落率が同101.08%であったから、この20週間の1987の「GX銘柄」のパフォーマンスは、通算するとTOPIXの2.12倍であったということになる。
20週の期間でみてもTOPIXに対して2倍以上のパフォーマンスが得られたということだ。
TOPIXが東証全体の傾向を反映させるための指数であるのに対して、「TV指数 GX銘柄」は銘柄情報量のトレンドが上昇期に入った銘柄のみを選別しているものであり、そのパフォーマンスがTOPIXを上回るのも当然と言えば当然である。銘柄情報量が上昇トレンドに入るということは、その銘柄の話題性、テーマ性、バズが上昇しているホットな銘柄のリストということである。このホット銘柄を毎週毎週フォローしていけば、通期でも市場全体のパフォーマンスを上回ってくるのは当然のことであろう。
つまり、この「TV指数 GX銘柄ランキング」はとても価値のある銘柄のリストであるということがおわかりいただけるのではないだろうか。
この「TV指数 GX銘柄ランキング」はエム・データが有償で公開するオンラインサービス「TV Rank FinTech」のメニューとしてご提供させていただく。個人投資家の方にもご利用いただけるので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせいただきたい。
「TV Rank FinTech」ではこの「TV指数 GX銘柄ランキング」以外にもさまざまなメニューをご提供させていただく。従来型の株価や財務データとは異なる「TVメタデータ」をベースにしたこの「TV Rank FinTech」は、他では入手できない全くユニークな金融オルタナティブデータとしての視点を数多くご提供させていただく。どのようなメニューがあるのかは、この原稿のシリーズで順次ご紹介させていただく予定である。
「TV Rank FinTech」は個人や法人でのご利用はもちろん、このデータをもとにした研究開発や新たなサービスの開発、またレベニューシェアによる販売代理店ビジネス機会のご提供など、個人投資家の方も含めたさまざまな協業機会をご提案させていただければと考えているので、お気軽にお問い合わせいただければ幸いである。
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- 当記事は過去のデータ(TV露出情報)に基づく分析であり、正確性や完全性、今後の株価、企業業績の見通しについて保証、推奨するものではございません。
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第5回 「下降銘柄ランキング」〜要注意銘柄はここで見分ける!
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第7回 「ブランドランキング」からわかる優良銘柄とは?
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第9回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜2. 支配型カテゴリー
第10回「ブランドランキング」でわかるカテゴリー別優良銘柄〜3. マイナーブランド型
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著者:梅田仁 | Jin Umeda
ライフログ総合研究所(Life Log Lab.)所長
iPhone、iPod、iTunes、Mac、Apple TV、Apple Storeのシニア・マーケティング・プロデューサーとして、Apple(AAPL)を時価総額世界一のブランドに育て上げることに貢献。iTunesで取り扱う内外のエンターテインメント・コンテンツ、アーチストの需要トレンド、視聴者の嗜好パターン分析を通してプラットフォームメディアビジネスにも精通。2013年、ライフログ総合研究所を設立、TV Rank、Talent Rankサービスを展開中。著書:「売れない時代に売る新常識」出版文化社、2011