【 TV Rank FinTech -02】リターンは日経平均の14倍!毎週平均100件の上昇銘柄リストが手に入る
毎週平均して約100件の上昇銘柄リストが手に入る。
エム・データが提供する「TV Rank FinTech」は、テレビの放送記録である「TVメタデータ」を使って東証上場銘柄の分析・評価を行うオンライン・サービスだ。そのユニークなポイントは従来とは異なる全く独自の手法で行われる注目銘柄のスクリーニングだ。それは銘柄ごとのテレビ露出量という他にはないデータをもとに、過去のロジックに基づいて上昇可能性の高い銘柄のリストを毎週抽出する。これは法人での利用だけではなく個人投資家の方でも入手可能なので、ぜひ従来型のデータとは異なる全く別角度からの分析として、日々のトレーディングでの活用をご検討いただければと思う。
従来のテクニカル分析は、基本的には銘柄ごとの株価の変動と財務データなどをベースにして行われているのはご存知の通りだ。これは分析するデータのソースが同じであるので、その分析のバリエーションも同様に同じ傾向に収まっていくのが普通かと思う。
「TV Rank FinTech」はテレビの放送記録である「TVメタデータ」という、株価とも財務データとも異なる全く別の独立したデータソースを使用しているので、従来型のデータ分析では現れない変化や予兆、トレンド基調に基づいた別次元からの示唆が可能となる。
「TV Rank FinTech」単独でのご活用はもちろん、これを従来型のテクニカル分析と併用することで、より厚みのある分析が可能となるだろう。
早速実際の例をご覧いただこう。

図1は、2025年3月2日週の「TV指数 GX銘柄ランキング」である。
TV指数とは全上場銘柄のテレビ露出量平均値を1とした時の各銘柄のテレビ露出量指数である。たとえば、ランキング1位の東日本旅客鉄道(JR東日本)のテレビ番組指数は31.68、同銘柄のテレビ番組露出量が全銘柄平均の31.68倍であったということを意味している。このようにテレビに露出した銘柄の情報量を指数化することにより、銘柄ごとの比較や経年での分析が直観的にわかりやすくなるメリットがある。
テレビ露出量の変化が株価に対してポジティブに作用するのは、このテレビ指数の数値そのものよりも、指数のトレンドが上昇期に入った時であることがわかっている。その銘柄の情報量が過去のトレンドに対してテクニカルに増え始めた時、特に一定の閾値を超えて上昇し始めるとそれが人々の銘柄に対する意識や関与度にも有意な影響を与えるようになる。それはその銘柄に対する話題性、テーマ性、注目度が人々が意識するレベルで増え始めたということであり、その意識の変化が具体的なアクションにつながり、株価に対してポジティブな結果をもたらすまでに高まるのだ。
私たちの日々の行動は、アクションリストの優先順位の取り合いである。それは意識の取り合いであり、情報の取り合いである。ビジネスでもプライベートでも、タイパやコスパは常に意識され、情報量の高まりがそのプライオリティの序列を絶えず変化させていく。そのきっかけとなる情報量のインプットレベル、その変化を観測して定量化し、他の指数の変化と比較して有意な銘柄を抽出、シグナルを発するのが「TV Rank FinTech」なのである。
このように日々更新される銘柄ごとのTVメタデータを統計的に分析することで、銘柄に対する評価の変化をいち早く掴み、アラートを発することが可能となる。この銘柄ごとのテレビ露出量トレンドの上昇期への転換点を、「TV Rank FinTech」では「GX(TV指数短中期トレンドのゴールデンクロス)」と呼んでいる。
図1は2025年3月2日週の「GX銘柄」、つまりテレビ露出のトレンドがテクニカルに上昇期に突入した銘柄のリストである。これはその銘柄の情報量、つまり人々の意識や関心が上昇期に転換した銘柄のリストと考えていただければいい。その銘柄に対する行動が有意に増加する、情報量の上昇期に入った上場銘柄(GX銘柄)のリストである。
この週のGX銘柄数は110、GX前週の終値と比較するとGX週の翌週終値ベースでは110のうち81.8%の銘柄の株価が上昇し、3週目には85.5%、4週目には87.3%の銘柄の株価が上昇していた。
騰落率で見ると、2025年3月2日週のこの110のGX銘柄の株価(週の終値)は、株価が上昇しなかった銘柄も含めた2週目の通算平均騰落率でGX前週の終値に対して103.56%、同じ週の日経225の騰落率が前週の終値に対してマイナスの99.72%であったので、単純比較でGX銘柄110の騰落率は日経平均の13.84倍ということになる。
このGX銘柄110の騰落率は3週目には105.46%、4週目には106.23%にまで上昇する。同様に日経平均の4週目騰落率は101.40%であり、GX銘柄は4週目で見ても日経平均の4.44倍の騰落率であったということになる。
ここまでは2025年3月2日週の例だが、この前後の期間で見ても「TV指数 GX銘柄」のパフォーマンスは日経平均銘柄を上回っていた。2025年の1月5日週から5月18日週までの20週間に、TV指数のトレンドが上昇期に入ったことを表す「GX(ゴールデンクロス)」を迎えた東証上場銘柄はのべ1,987銘柄、週あたり平均99の銘柄が「TV指数 GX銘柄」として抽出されていた。この20週で述べ1,987の「GX銘柄」の騰落率は、GX前週と翌週の終値比較で平均102.30%、同一期間の日経平均銘柄の騰落率が同100.74%であったから、この20週間の「GX銘柄」1,987の騰落率のパフォーマンスは日経平均の3.10倍であったということになる。
約5ヶ月間の期間でみても日経平均に対して3倍以上のパフォーマンスが得られたということだ。
日経平均が東証プライム市場の傾向を代表させるための指数であるのに対して、「TV指数 GX銘柄」は東証全上場銘柄の中から銘柄情報量のトレンドが上昇期に入った銘柄(銘柄の話題性、情報量が上昇してきた銘柄)のみを選別している。そのため、「GX銘柄」のパフォーマンスが日経平均を上回るのも当然と言えば当然である。銘柄情報量が上昇トレンドに入るということは、その銘柄の話題性、テーマ性、バズが上昇しているホットな銘柄のリストということである。その銘柄に対するアクションが、他の銘柄と比べて相対的に増えて行くこともご理解いただけるだろう。
このホット銘柄リストを毎週毎週フォローしていけば、通期でも市場の平均的なパフォーマンスを上回ってくる可能性があることはある意味当然のことかと思う。
つまり、この「TV指数 GX銘柄ランキング」は銘柄選定や評価を行う上で参考にすべき銘柄のリストであるということがおわかりいただけるのではないだろうか。
この「TV指数 GX銘柄ランキング」はエム・データが公開するオンラインサービス「TV Rank FinTech」の機能の一部としてご提供させていただく。個人投資家の方にもご利用いただけるので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせいただきたい。
「TV Rank FinTech」ではこの「TV指数 GX銘柄ランキング」以外にもさまざまな機能をご提供させていただく。従来型の株価や財務データとは異なる「TVメタデータ」をベースにしたこの「TV Rank FinTech」は、他では入手できない全くユニークな金融オルタナティブデータである。他のご提供機能については、この原稿のシリーズで順次ご紹介させていただく。
「TV Rank FinTech」は個人や法人でのご利用はもちろん、このデータをもとにした研究開発や新たなサービスの開発、またレベニューシェアによる販売代理店ビジネス機会のご提供など、個人投資家の方も含めたさまざまな協業機会をご提案させていただければと考えているので、お気軽にお問い合わせいただければ幸いである。
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著者:梅田仁 | Jin Umeda
ライフログ総合研究所(Life Log Lab.)所長
iPhone、iPod、iTunes、Mac、Apple TV、Apple Storeのシニア・マーケティング・プロデューサーとして、Apple(AAPL)を時価総額世界一のブランドに育て上げることに貢献。iTunesで取り扱う内外のエンターテインメント・コンテンツ、アーチストの需要トレンド、視聴者の嗜好パターン分析を通してプラットフォームメディアビジネスにも精通。2013年、ライフログ総合研究所を設立、TV Rank、Talent Rankサービスを展開中。著書:「売れない時代に売る新常識」出版文化社、2011